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胸を張って評価を受けよう

近年はいずこの大学も「学生による授業評価」を導入している。
一年間または半期の間受講した学生達に「私の授業がよかったかどうか」を問うわけだ。

例えば私の母校の大阪教育大学では、学生が無記名で23の項目に回答し、これを集計・分析してそれぞれの授業の「充実度」と「満足度」を評価する。
詳細は省くが充実度はよい授業の必要条件、満足度は十分条件、いずれも10点満点とのことだ。

2005年度、私の「ジョギング」の授業のあるクラスは充実度4.78、満足度7.22だった。
難しい理論(数学や物理学など)を扱う授業ではこれらの評価は低い傾向、実験や実習など学生参加型授業では高い傾向にあるらしいが、それを勘案しても学内ではまずまずの高得点だ。
自由記述欄を見ると心拍やエネルギーを測ったり俳句を作ったりが楽しかったらしい。
そんな「オマケ」でただ誤魔化したわけではなく、「30分をラクに走れるペースを見つけるという明確な目標がよかった」という記述を見て、意図がきちんと伝わっていたことも確信。
提出物が多すぎるだの、授業が早く終わりすぎるだの(えっ、もっと走りたかったのか!)、意外な批評もあったが、いずれも今後の授業改善に活かしていくつもりだ。

欧米の大学では随分以前から取り入れられており、あまりに評価が低いと職を失うことさえあるらしい。
そういう方向へ発展することをおそれ、結果の公開や、評価の実施そのものに反対する人もいる。
先日もグループで担当する授業で一人の教員だけがこれを拒否してひと悶着あった。
その先生は「個人の結果を公表するのは人権侵害だ」と言い、「自分のような年寄りはよいが、将来ある若い教員に傷をつけることになる」と、反対の理由を述べた。

オイオイ、言っちゃ悪いが、アンタと同じ給料で工夫して努力して学生からも高い評価を得ているのはむしろ若い教員だ。
思わず「私は評価してほしいですよ」と、その大先輩に反論してしまった。
給料に反映してほしいぐらいです、とまでは言えなかったが・・・。

だけど普通はそうだよね。
いい品物作れば売れるし、いい加減な仕事してたらお客は来ない、売り上げもない。それが評価。
教育は商売とはちがうし、そうだとしても学生からの評価がすべてではないが。
私は責任もって仕事して、正々堂々と胸張って評価を受けたいと思う。

とりあえず、学生の意見を参考に次年度の授業ではもっと長く走ってみようかな?
by runmama | 2006-01-21 00:51