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第1回伊豆大島ウルトラランニング詳報

第1回伊豆大島ウルトラランニングの記録速報が、この大会を企画運営したいろはにほへと塾のHPに出ている。
栄えある初代チャンピオン、77kmの部は田中庸喜選手(埼玉)5時間46分47秒&佐藤光子選手(大阪)6時間47分48秒、61kmの部は鮎川信哉選手(神奈川)5時間07分13秒&宮内和江選手(千葉)6時間28分54秒。両種目合わせて100名程が出走、89人のランナーが無事ゴールに戻ってきた。素晴らしい完走率だ。
こんなに厳しいコースなのに(グラフ参照)↓
アップダウンや強風というこのタフな状況を相殺したのは、比較的緩やかな制限時間、島の皆さんの暖かい声援、クルマや信号も少なく路面状況もよく、その意味ではストレスの少ないコースなどだろう。
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レース前日、ランニングクリニックとして30分の時間を頂戴した私。「3つの数字で自己紹介をします。45・175・70・・・さて何でしょう?」
45は体重?(もっと重いよ)175は身長?(彼氏の?)70は・・・バスト?(うっ・・・)。なんてボケもちゃんと用意してたのだが、一番前に座っていた方が「心拍数ですね」とすぐに当ててくださった。45は私の安静時心拍数、175は最大心拍数。実は最後に残った70の意味を話すのをすっかり忘れていた。「明日のレースは70%強度で走ります!」ということだったのだが。
で、なんで忘れてたかというと、私の前に登壇された三遊亭楽松師匠の「ランニング寄席」、枕話で「世界の名だたるレースでゴールするもいまだ人生のゴールを見ていない関家良一選手」と並んで「マラソンではリタイアしないのに、華燭の典でスタートした人生をなぜかリタイアしたランママ選手」などと爆笑ネタにされてしまい、少々動揺してたのかも(汗)。
でも「70%」なんて宣言しなくてよかった。実際はご覧の通り85%以上のレッドゾーン入りまくり。平均で5分15秒程度、無理にペースを上げることはしなかったが、上り坂と向かい風ではどうしようもなく心拍が上がってしまった結果だ。
一番きつかったのは筆島から裏砂漠まで8キロぐらい続く九十九折れの上り坂。けれど、原生林の続く山、眼下に広がる青い海、そして一際高く冴え渡る鶯の声。この自然の恵みがなかったら上りきれなかっただろう。
そうそう、三原山へ向かうあじさいレインボーラインではシマリスのかわいらしい姿にも遭遇した。第1回伊豆大島ウルトラランニング詳報_b0050787_23113030.jpg
今回のワンポイントテーマは「寄り道」。
どのエイドでも、赤いジャケットのスタッフさんが100mも手前から大きく手を振って迎えてくださった。バナナ、梅干、コロッケ、いなり寿司・・・どれもこれも美味しかった。第1回伊豆大島ウルトラランニング詳報_b0050787_23152033.jpg
そして片手にはずっとカメラを握り締めたまま走った。
おおっ、なんて美しい海沿いのサイクリングロード(カシャ!)。
ああ、これがあの歌にでてくる波浮港(カシャ!)。
へぇ~、砂漠の砂が黒いよ(カシャ!)。第1回伊豆大島ウルトラランニング詳報_b0050787_2312405.jpg
やった~!今日の最高地点、三原山御神火茶屋の折り返し~(カシャ!)。
レースを取材しながら走るイラストレーターのやなぎさわけんいちさんにも「カシャ!」と逆取材。撮影した写真は100枚近くになった。
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この季節、午後になると毎日吹くという島風。ラストの5キロはこれをまともに正面から受ける。華奢なランナーが少々もがいたところでちっとも前に進まない。松竹映画のオープニングのような荒波のしぶきが数メートル下の海から跳ね上がって降りかかる。ここまで来ると厳しい条件もいっそ気持ちよい。
結局、伊豆大島の厳しい自然に闘いを挑んだつもりで、その大自然の懐にすっぽりと包み込まれたような、終わってみればすがすがしいレースだった。
by runmama | 2005-04-01 01:17