ランナーと脂肪

春休み、学期中に比べれば時間に余裕があるのでもっぱら自炊生活だ(わざわざ自炊なんて言うかな??)。
とりあえずコンビニ弁当にはご無沙汰している。
でもずっと気にかかっていることがあったので、同じく春休みでヒマをもてあましている息子にお使いを頼んだ。
セブンイレブンの洋風幕の内弁当・・・あれ?「売り切れてた~」って帰ってきた。
残念。
でも、これが食べたかったわけではない。
前に一度資料として買ったのに写真を撮り忘れていたみたい。
データのみ残っていて、525円、963kcal、PFCバランス(蛋白質・脂肪・糖質)は12:40:48。
おおっ、高脂肪・低糖食!

某ランニング雑誌の今月号に、ランナーのカーボローディングに対する最近の指針がとりあげられている。
エネルギー源としての脂肪を重視、レース直前は糖質を減らして脂肪をもっと摂取せよということだ。

いくらカーボローディングをしたところで体内に備蓄できる糖質エネルギーは2000kcal程度であって、フルマラソンを走りきるには足りない。
だからレース中に速やかに吸収できる糖質、マルチデキストリンなどを成分とした給水給食をという考え方もある。
一方、大量に備蓄可能な脂肪エネルギー(体脂肪率15%、60kgの人なら8万Kcal)を積極活用できる身体にという考え方もあるわけだ。
ランニング雑誌に述べられているのは後者の指針だ。
前に書きかけたマフェトン理論もそうだ。

なるほど糖質よりも脂肪の方が効率のよいエネルギー源。
ただ、人間の身体は都合よくエネルギー源を選択できるわけではない。
糖質を摂るとインシュリンが分泌される。
インシュリンは糖質をグルコースの形で細胞に取り込んで消費し、グリコーゲンの形で筋肉に貯蔵する一方、余剰分は脂肪に変換して蓄える働きも持っている。
カーボローディングのつもりで最後にご飯を大量に詰め込む~インシュリンの過剰分泌~グルコース消費と脂肪貯蔵の促進・・・
レースにおいては脂肪エネルギーをうまく使えず、グリコーゲンの枯渇を早めることが危惧されるという論理だ。

マフェトンはレース直前だけでなく常日頃からの低糖食で脂肪を使える身体にと薦めている。PFCも30:30:40が推奨だ(マフェトンはCFPの順で述べているので著書を読まれた方は40:30:30作戦という言葉で覚えておられると思う)。

でもね、さっきの「洋風幕の内」はよいお手本とは言えない。
写真がなくて申し訳ないがおよそ想像して頂けると思う。
とりあえずご飯はツヤツヤと白く光って美味しそう。
ハンバーグの他には白身魚フライ、ウィンナーやシューマイも揚げてあり、ケチャップで炒めたスパゲティが添えられた、そんな感じだ。

どこがいけないか?
まず、インシュリンの過剰分泌を抑えねばならない。
米でも砂糖でも小麦でも一般に精白されたものほどインシュリンを多く分泌させる。
糖質の量を抑えるのも大事だが、その種類も玄米、黒糖、全粒粉パンなどの方が望ましい。
次に脂肪もその種類が重要だ。
飽和脂肪酸といって分解されにくく、つまり体内に蓄積されやすく悪玉コレステロールを増やすものではなく、不飽和脂肪酸を摂取すべし。
ところがその不飽和脂肪酸は例えばオリーブ油、キャノーラ油等々・・・高い!
推測だがコンビニ弁当にふんだんに使われているとは考えがたい。
マーガリンのような人工油脂、高温の揚げ油などはよくない脂肪の典型だということだ。

ってことで、やはり揚げ物中心のコンビニ弁当は薦められない。
高蛋白・高脂肪食についても、長い歴史の中で炭水化物を中心に食べてきた日本人には馴染まない人もいるだろう。
様々な知識はよく咀嚼して自分なりにアレンジして取り入れたいものだ。
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by runmama | 2005-03-24 17:29