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世界陸上ヘルシンキ大会 涙を誘うインタビュー?

いや~、為末大選手が400Hで再び銅メダル。
本人もコメントしているように、悪条件を逆手にとって完全にレースを自己のコントロール下に置いていた。
エドモントンの時のメダルよりずっと重いという言葉にもグッときた。
レベルは違うんだけど、私も5年前に若さの勢いで出しちゃった2時間48分と、シーズンを通じてトレーニングをコントロールして、狙って出した2時間47分の重みはまったく違った。

ところで上記の為末選手のコメントが掲載されている寺田的陸上WEBはお薦めのサイトだ。
TBSの番組では、為末選手にミックスゾーンでインタビューしたレポーターがやたらに彼の亡くなったお父さんのことを持ち出してレースのことなど全く聞きもせずに私をイライラさせたが、寺田記者のサイトは本当に知りたい情報を伝えてくれる。
それにしてもテレビのレポーターが話題にするのはそんな話ばかりだ。
今年になって婚約者が急逝したというエチオピア長距離のベケレ選手はともかく、走り幅跳びの池田久美子選手も為末選手も父上の死はとっくに乗り越えてアスリートとしてヘルシンキの戦いの場に赴いていると思うのだが。

しかし昨日は予測しえない事態が次々に起こった。
男子棒高跳びの予選通過ラインは5m70、予選A組で飛んだ澤野大地選手は5m45に終わり決勝進出は絶望的と思われた。
ところが別のピットで同時進行していた予選B組の競技用具が壊れて中断。
審判団協議の末、A組の予選を5m60で終了させ、B組の選手をそちらに移動させて予選の続きを行った。
本来の予選通過ライン5m75が急遽5m60に下方修正されたわけだ。
実はこれも予想外の強風のためか、この時点で5m60を飛んでいる選手は何人もいなかった。
しかも強風はますますひどくなり、これから飛ぼうとするB組選手は明らかに不利。
5m45しか飛んでいない澤野選手にも他力本願ながら決勝の12人に残る可能性が出てきた。
このこと自体はスポーツの場面でよくあることだが、テレビの実況アナウンサーの言葉がいただけない。
このB組の選手を苦しめる強風を「澤野選手への追い風」だと何度も繰り返す。
それはね~、思っても口に出しちゃいけないよ。

「雨と遅延」を武器にして若い選手に揺さぶりをかけたという、為末選手の戦略とは明らかに違う。
結果的に決勝進出が決まった澤野選手、「チャンスをもらったから決勝は強気で」というコメントどおり、今度は実力発揮してね。

この他にも大荒れの天気のために予定されてた一部の競技が翌日に延期になるなど、ホント昨日のヘルシンキは大変な一日だった。
で、公式サイトで気づいたことってのは、また今度。失礼しました~。
by runmama | 2005-08-11 00:13